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【プロバイダ社員が正直に】ルーターを買い足したら遅くなった?“二重ルーター”の見分け方と無料の直し方

Wi-Fiトラブル

「Wi-Fiが弱い気がして、家電量販店でいいルーターを買い足したのに、なぜか前より遅くなった」——プロバイダの現場にいると、この相談は本当によく受けます。お客様は「機器が古いせいだ」「電波が弱いせいだ」と思っているのですが、サポートからつないで調べると、原因が「二重ルーター」だった、というケースがとても多いんです。

こんにちは、アストロです。ホテル業界からIT・通信の業界に転職して、いまはネット回線・Wi-Fi・ネットワーク機器を扱う現場で働いています(工事担任者・電気工事士も勉強中)。この記事では、初心者の方向けに「二重ルーターってそもそも何?」「自分が二重ルーターになっているかの見分け方」「お金をかけずに直す方法」を、現場目線で正直に解説します。

先に結論:多くは「無料」で直せます。ルーターの買い足しは必要ないことが多い

結論から言います。ネットが遅い原因が二重ルーターだった場合、多くは設定を変えるだけ(無料)で直ります。新しいルーターを買い足す必要はないどころか、買い足したこと自体が二重ルーターを生んで遅くしている、という逆転現象もよくあります。

具体的には、2台目のルーターを「ルーターモード」から「アクセスポイント(AP)モード/ブリッジモード」に切り替えるだけで解決することがほとんどです。まずはお金をかける前に、この記事の見分け方をチェックしてみてください。

※「今のルーターで間に合う人は買わなくてOK」

そもそも「二重ルーター」とは?ルーターが2台ぶら下がっている状態

二重ルーター(ダブルルーター)とは、ひとつの家のネットワークの中で、「ルーター機能」を持った機器が2台つながっている状態のことです。たとえば次のようなケースで起きます。

  • 光回線の「ホームゲートウェイ(HGW)」や一部のONUに、もともとルーター機能が入っているのに、その先に市販のWi-Fiルーターを“ルーターモードのまま”つないだ
  • マンションでもともと各部屋までネットが来ている(ルーター機能あり)のに、自分のWi-Fiルーターをルーターモードで足した
  • Wi-Fiを広げたくて、中継機ではなく2台目の「ルーター」を買って有線でつないだ

ルーターが2台あると、住所(IPアドレス)の割り当てが二重になり、データの受け渡しが二度手間になります。その結果、速度が落ちたり、接続が不安定になったり、オンラインゲームや一部のサービスでうまくつながらない、といった不調が出ます。「ONU・モデム・ルーターって何が違うの?」があいまいな方は、先にONU・モデム・ルーターの違いを解説した記事を読むと、この後の話がぐっと分かりやすくなります。

【現場あるある】「良かれと思って買い足した」が一番多い

中の人として正直に言うと、二重ルーターの相談で一番多いのは「お客様が良かれと思って高いルーターを買い足したパターン」です。お客様は「最新の高性能ルーターにしたんだから速くなるはず」と思っているのに、実際はルーターが2台になって逆に遅くなっている。電話口では「新しくしたのに遅いなんておかしい」と納得いかないお気持ちになりがちで、ここが説明の難しいところでもあります。

実際の現場では、こうした「買い足し由来の二重ルーター」がかなりの割合を占めます。お客様が思っている原因(機器が古い・電波が弱い)と、社内から見た本当の原因(設定が二重)がズレているのが、この問題の厄介なところです。

自分が二重ルーターか見分ける3つのチェック

① 機器が2台、縦につながっていないか見る

壁から来ているケーブル → 1台目(ONU/ホームゲートウェイ)→ LANケーブル → 2台目(自分で買ったWi-Fiルーター)という並びになっていたら、二重ルーターの可能性があります。1台目に最初からWi-Fiランプ(無線)が付いている機種なら、すでにルーター機能を持っていることが多いです。

② 2台目ルーターのモード切替スイッチを見る

市販のWi-Fiルーターの多くは、本体の側面や背面に「RT(ルーター)/AP(アクセスポイント)/BR(ブリッジ)/AUTO」の切替スイッチがあります。ここが「RT(ルーター)」のまま、かつ1台目にもルーター機能がある場合は二重ルーター状態です。実際の現場では、このスイッチの存在自体を知らないお客様がとても多いです(※体験を追記)。

③ IPアドレスが「二段」になっていないか確認

少し上級者向けですが、スマホやPCで自分のIPアドレス(例:192.168.x.x)を確認し、ルーターの管理画面に入ったときの「上流(WAN側)」のアドレスも同じプライベート帯(192.168〜や172.16〜など)になっていれば、上にもう1台ルーターがいる=二重ルーターのサインです。難しければ無理に確認せず、契約しているプロバイダのサポートに「機器の構成を見てほしい」と伝えれば調べてもらえます。プロバイダに伝えると話が早い情報をまとめた記事も参考にどうぞ。

直し方:2台目を「APモード/ブリッジモード」に切り替える(無料)

二重ルーターだと分かったら、対処はシンプルです。2台目のWi-Fiルーターを「ルーター(RT)」から「アクセスポイント(AP)/ブリッジ(BR)」に切り替えるだけ。これでルーター機能は1台目に一本化され、2台目は「Wi-Fiを飛ばすだけの機械」になります。お金は一切かかりません。

  • 本体スイッチがある機種:スイッチを「AP/BR」に変えて再起動するだけ
  • スイッチがない機種:管理画面から「アクセスポイントモード/ブリッジモード」に変更
  • マンションのケースは特に切替が有効です。詳しくはマンションのWi-FiでAPモードを確認する記事で手順を解説しています

注意点として、APモードにするとルーター側の一部機能(接続機器の制限など)が使えなくなる場合があります。とはいえ一般家庭なら困らないことがほとんどです。推測になりますが、ご家庭の9割以上はAP化で問題なく使えると考えています(※アストロが現場感覚を追記)。

沖縄・集合住宅ならではの落とし穴

沖縄や集合住宅でありがちなのが、「マンションにもともとネット設備が入っていて、各部屋までルーター機能付きで配線されている」パターンです。ここに自分のWi-Fiルーターをルーターモードで足すと、気づかないうちに二重ルーターになります。賃貸で「無料インターネット完備」の物件は特にこの構成が多い印象です。引っ越し直後に「Wi-Fiが遅い」と感じたら、まず二重ルーターを疑ってみてください。

買い替えが必要な人・しなくていい人(正直に)

「じゃあ結局、新しいルーターは買った方がいいの?」という疑問に正直に答えます。

買い替えなくていい人:二重ルーターをAP化したら速度が戻った人。今のルーターが5年以内で、Wi-Fi 5以降に対応している人。一般的なネット利用(動画・SNS・在宅会議)が中心の人。この場合、新しい機種を買ってもほぼ体感は変わりません。

買い替えを検討していい人:AP化しても遅い人。ルーターが6年以上前の古い機種で、IPv6(IPoE)に対応していない人。たくさんの機器を同時につなぐ家庭。広い家・複数階で電波が届かない人(この場合は2台目を“足す”のではなく、最初からメッシュWi-Fiにするのが正解です)。電波の届きにくさで悩んでいる方は、中継機とメッシュWi-Fiの違いを解説した記事や、失敗しないWi-Fiルーターの選び方もあわせてどうぞ。

※AP化で直る人は購入の必要はありません!

まとめ:まず「設定」を疑う。買うのはそのあとでいい

ネットが遅いとき、つい「機器が古い」「もっといいルーターを」と考えがちですが、現場目線で正直に言うと、まず疑うべきは二重ルーターになっていないか=設定です。多くは無料のAPモード切替で直りますし、それでもダメなら初めて買い替えを検討すればOK。お金をかけるのは一番最後で十分です。

「自分の環境がどうなっているか分からない」という方は、無理せず契約中のプロバイダのサポートに相談してください。それが一番の近道です。ネットが遅い原因をもっと幅広く知りたい方は、インターネットが遅い原因10選の記事もあわせて読んでみてください。

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